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サイン言語を使うと話しことば(音声言語)が出なくなるの?

STの飯田です。
今回は、最近リハの中でお話しさせていただく機会が増えた、サイン言語についてです。

ここでは、手話やマカトンサインだけでなく、身振り(ジェスチャー)、ベビーサインも含めて『サイン言語』と呼んでいます。

私はもともと聴覚系の通園施設で療育をしていたこともあり、リハビリの中で積極的にサインを使用しています(というより手が勝手に動きます)。

ダウン症、自閉症スペクトラム障がい、知的障がい、聴覚障がい、肢体不自由児のお子さんのリハビリをしていると、次のような質問を受けることがあります。

サインを使用すると、話さなくても伝わってしまうので、音声言語が出ないのでは?
結論から先に言いますと、
サイン言語を使用することで音声言語を話さなくなることはありません。

ただし、誤解のないようにお伝えしますが、別の理由でなかなか音声言語が出てこない・増えないことはあります。

具体的には、聴力の問題、舌や口の動きに何らかの問題(筋緊張の異常、運動発達の遅れ等)がある、認知面や知的な遅れ、音を処理する脳の問題、対人面の課題などです。

サイン言語が発語に影響しているわけではないです。

むしろ、ことばをこれから身につけていく小さいお子さんの場合は、身振りや簡単な手話、マカトンサインを使うことが、ことばの発達にプラスに働くことが多いです。

少し例をあげると…
①理解できる言葉が増えます
②伝わった!!という実感が、伝えたいという意欲を育てます
③動きがあるので、子どもの注意をひきつけやすいです

手話!マカトンサイン!ベビーサイン!と聞くと
「う~ん…難しそう…」と感じられるかもしれませんが、
小さいお子さんに話しかける際に、自然と身振りをつけられていることはありませんか?
ご家庭で何気なく使われている身振りも、立派なサイン言語です。

「手話やマカトンを覚えなきゃ!!」
といきなり気合いを入れる必要はありません。

まずは「食べる(まんま、パクパク、モグモグ)」「寝る(ねんね)」「おいしい」「おいで」「バイバイ」「てあらい(ゴシゴシ)」など、自然と体から出てくる身振りからでOK。

ぜひ、生活の中で繰り返しお子さんに使ってみてあげてください(^^)

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