STのお仕事(摂食嚥下編)
STの飯田です。
ST(言語聴覚士)の仕事内容はその名前から「ことばの訓練」が中心と思われがちですが、いろいろな分野があります。
そこで今回は食事の訓練(摂食嚥下訓練)についてご紹介します。
小児の摂食嚥下訓練では
・離乳食の進め方
・食材を噛まずに丸飲みしてしまうお子さんへの咀嚼訓練
・食事姿勢や介助方法の指導
・食形態の調整
などを中心に行っています。
ダウン症のお子さんでは、全体的な運動発達の遅れと口周辺の筋緊張が弱いことから、健常のお子さんと同じ離乳食の進め方ではうまくいかない場合も多くあります。
当事業所では離乳食開始前の早期に利用開始していただいた方は看護師と連携し、哺乳指導→離乳食の導入練習→食形態や介助法、食具(スプーンなど)のアドバイス→咀嚼の練習やコップ飲みの練習を行っております。
肢体不自由のお子さんでは、食事姿勢の調整、食具や食形態のアドバイス、誤嚥性肺炎を防ぐためのトロミ剤などの使用の検討、口腔周囲のマッサージの指導などを行っています。
胃瘻やチューブでの栄養が中心のお子さんでも、状況を見て口から食べられる練習を行います。
自閉スペクトラムのお子さんでは、偏食がある場合は食べられる食材を広げていくためのアドバイス、丸飲みが多いお子さんに対しては咀嚼練習を行っています。
食事は毎日の生活で欠かせない活動の一つです。それゆえに、食事がなかなかうまくいかない場合はご家族にとってもご本人にとってもとてもストレスがかかります。少しでも楽しい食事時間を過ごせるように、私たちも他職種とも相談・連携しながらお手伝いしていきます。